著者の益田さんの亡くなられたお父様についてのエッセイ。
思い出をのぞかせてもらっているような気持ちになり、切ないけど、ジーンと胸が温かくなって、不思議と心が穏やかになる作品です。ゆっくりと大切に読ませてもらいました。
しみじみとしたエピソードの中にところどころ挟まるユーモアが、お父様との日々が楽しくてかけがえのないものだったことを感じさせてくれます。
私がこの世からいなくなったとき、こんな風に素敵に語ってもらえるだろうか。物事を0か100かで考える極端な性格で、自分の思い通りに物事が進まないとイライラするせっかちで、こだわりの強い掃除狂い、とか言われたら嫌だな。。
『ポケモンGO』のモンスターは葬儀場にも出てくるのか、という話題になり、みなでやってみたら何匹か出てきてゲット。父が生きていたら、こういうわたしたちを絶対に面白がってくれていたと思う。そういう人だった。益田 ミリ(著)『永遠のおでかけ』p94より引用
出版:毎日新聞出版(2018/1/26)